推薦図書「自分らしく生きる」(主体性)

2010年12月16日

主体性は、社会人基礎力における12の能力要素すべての基本となる能力です。最も重要な能力であるとともに、最も取扱いが難しい能力でもあります。そのような主体性に関する推薦図書として私は「自分らしく生きる」(中野孝次著 講談社現代新書)をご紹介してみたいと思います。

人間だれしも、いろいろな危機に直面することがあります。私もある時期に「主体性の危機」に陥りました。そのような時に出会ったのが、この本でした。「自分らしさを失わずに生きるには、人はいったい何を必要とし、何を必要としないのか」と訴えかけられた時の衝撃を、今も忘れることができません。気づくと、彼の100冊以上におよぶ全著作を読破していました。まるで著者が目の前に現れ会話を交わしているように、一字一句を噛みしめながら、自己の心に問いかけながら読み進めていきました。私はこの経験を通して、自分の主体性を引き出していただいたように感じました。そうなんです、「主体性」というものは「外から与えられるもの」ではなく、もともと自分の中にあるもの、「内から引き出されるもの」なんですね。それに気づかせてくれるのが本であったり、人であったりするわけです。これは、他の能力要素と大きく異なる点でもあります。

まだ「主体性」が確立できていないと感じる方は、著者が自分の考えをストレートに語りかけている本をぜひ読んでみてください。もし読み始めた後に「違うかな」と感じたら、迷わず他の本を探しましょう。時間が過ぎることを忘れてしまうような著者と出逢い、速読ではなく自分自身の心に問いかけながら、気に入ったフレーズがあればメモしながら、紹介されている本などで道草しながら、マイペースで読み進めてください。そのような地道な行為から、あなたの中に眠っていた、あなただけの「主体性」が姿を現してきます。よき出逢いを。(文責:古木)

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