「わかる」から「できる」への強化ワーク~働きかけ力編~

2015年10月5日

今回は「働きかけ力」を「わかる」から「できる」へと強化するワークについて見ていきたいと思います。
では「働きかけ力」の内容、例、着眼点について、再確認しておきましょう。

【内容】(経済産業省「中間報告」より)
他人に働きかけ巻き込む力

【例】(経済産業省「中間報告」より)
「やろうじゃないか」と呼びかけ、目標に向かって周囲の人々を動かしていく力。

【着眼点】(「社基塾」作成)
①目標の共有
目指す目標・ゴールを具体的に「見える化」し、その実現に向けて「やろうじゃないか」とまわりに行動を促している。

②論理的な働きかけ
相手の「規範意識」に対して規則・ルールにもとづき「~すべき」「~してはいけない」と、また「利害感覚」に対して「~した方が得」「~すると損」と、論理的に働きかけている。

③情緒的な働きかけ
相手の「感情」に対して、自分の言葉(自らの経験・相手の関心事に絡めて)で、熱く(真剣な表情・相手の目を見る視線・声のトーン)働きかけている。

強化ワークとしては、用意した具体的なケース、または受講者のみなさんが今働きかけたいテーマについて「3つの働きかけ」により働きかけていただきます。
このワークを通して、実際に「3つの働きかけ」について実践を通して習得いただき、自分がどの程度働きかけられるかを把握し、他メンバーによる「働きかけ」を受けてどのように感じるかを体験していだきます。

具体的なワーク内容として、次のようになります。

【ワーク①】
相手の規範意識に対して「規律的働きかけ」(論理的働きかけ)をしてみてください。(例:~すべきです。~してはいけません。) 【ワーク②】 相手の利害感覚に対して「功利的働きかけ」(論理的働きかけ)をしてみてください。(例:~した方が得です。~すると損します。)

【ワーク③】
相手の感情に対して「情緒的働きかけ」をしてみてください。(自分の言葉で、熱く語ります。)  さあ、いかがでしたか。

【ワーク解説】
さっそく具体的なワークを始めてみましょう。「働きかけ」のテーマは、ズバリ「マイナンバー制度」。  いよいよ本日10月5日時点の住民票登録住所あてに「マイナンバー」が送付されます。個人もそうですが、特に法人が準備に追われているのではないでしょうか。
私も「マイナンバー制度への対応研修」に登壇していますが、予想以上にやるべき作業が出てきます。計画的な取り組みが求められますね。
ここでも社基 力(やしろもと つとむ)リーダーに登場していただき、「3つの働きかけ」について模範を示していただきましょう。  では社基リーダー、準備が遅れている社内に対して「マイナンバー制度」への対応の必要性を働きかけるという場面設定でお願いします。

【規律的働きかけ】
社基リーダー「みなさん、いよいよマイナンバー制度が始まります。マイナンバー法にもとづく制度であり、法人としても個人情報管理を強化すべきです。対応をおろそかにしてはいけません。」

【功利的働きかけ】
社基リーダー「もし違反をして個人情報が漏えいした場合には、刑事責任として、200万円以下の罰金、4年以下の懲役が課せられます。しかも、その両方が科せられる場合もあるんです。民事責任としては、被害者から多額な損害賠償を求められる危険性があります。また社会的責任として、顧客からの信頼を大きく失墜して売上の激減などの影響を受ける可能性があります。しっかりとした対応を取らないと、損失を被ります。」

【情緒的働きかけ】
社基リーダー「みなさん、今年のプロ野球セリーグでは、ヤクルトスワローズが優勝しましたね。しかし、このチーム、昨年は最下位だったってご存知ですか。では、何が変わったのでしょうか。しかも、攻めの指標である打率や打点は、最下位だった昨年より低いんですから驚きです。変わったのは、守りなんです!勝つために攻めることも大切なんですが、強いチームに共通しているのは、守りが堅いということなんです。今回のマイナンバー制度への対応でも、守りを固めて絶対に個人情報を漏えいさせないようにしていきましょう。そして、私たちが安心して働ける職場を実現し、お客様からの信頼を勝ち取ろうではありませんか!そのためにも、マイナンバー制度への対応にご協力ください!」

社基リーダー、ありがとうございました。
ただ「マイナンバー制度への対応を徹底してください」という働きかけとの違いを感じていただけたでしょうか。

ワーク後は、次のような感想が聞かれます。

・相手に働きかけることは苦手だったけど「3つの働きかけ」を利用することで、働きかけることがうまくなったように感じた。
・まず最初は「功利的働きかけ」で、次に「規律的働きかけ」で、最後に「情緒的働きかけ」というように、前もって準備ができるのが安心。
・感情重視なあの人には「情緒的働きかけ」で、論理で動くこの人には「功利的働きかけ」で、コンプライアンス重視なあの人は「規律的働きかけ」で、というように相手によって使い分けができることが効果的。
(文責:古木)

このページの先頭へ戻る